【独学4か月】保育士試験に一発合格した勉強法を全公開

資格

保育士試験は、決して一発合格が当たり前の試験ではありません。

筆記試験の合格率は例年20%前後とされ、9科目という広い出題範囲もあり、複数回に分けて合格を目指す人が多いのが実情です。

2回以上受験して少しずつ科目を積み上げたり、2〜3年かけて全科目合格を達成するケースも珍しくありません。

というのも、保育士試験には「科目合格制度」があり、一度合格した科目は合格した年を含めて3年間有効です。

この仕組みを活用して、無理のないペースで合格を目指す戦略が一般的になっています。

そんな中、筆者は独学・約4か月の勉強で一発で筆記試験を突破することができました。

勉強期間は、仕事や子育てをこなしながらの約4か月です。

筆者の試験結果

9科目すべて「合(合格)」と記されています。

複数回受験した場合、過去に合格した科目は「免(免除)」と記載されるようです。

この記事では、複数年かけて合格する人が多い試験において、なぜ短期間でも結果を出せたのか、その具体的な勉強法や教材、つまずきやすいポイントを実体験ベースで解説します。

「何年もかける余裕はない」

「できれば一発で終わらせたい」

そんな方に、参考になれば幸いです。

なお、筆者が実際に行った勉強法を簡単にまとめると、

  • 問題集2冊を3周以上解く
  • 直近2回分の過去問を徹底的に解き込む
  • テキストは辞書代わり
  • 暗記系は徹底的に、そして直前に詰め込む

というシンプルな方法です。

それでは、具体的な勉強の流れを紹介します。

保育士試験とは

保育士試験は、保育士資格を取得するための国家試験です。

試験は筆記試験と実技試験の2段階で実施され、実技試験は筆記試験の全科目に合格した方のみ受験できます。

筆記試験は全9科目で構成されており、「教育原理」と「社会的養護」は両方とも基準点を満たさなければならない、いわゆる「ニコイチ科目」となっています。

各科目で6割以上を得点する必要があります。

満点を取る必要はありません。6割以上で合格できます!

一部の科目に合格した場合、その合格科目は3年間有効となり、次回以降の試験では受験が免除されます。

試験は前期・後期の年2回実施され、合格率は20%前後で推移しています。決して簡単な試験ではありませんが、計画的に学習を進めれば独学でも十分合格を目指せる資格です。

筆者の勉強法

試験4か月前

まず1冊目に購入した問題集「この1冊で合格!桜子先生の保育士 完全問題集」の1周目に取り組み始めました。

一般常識的な内容で対応できることから、まったくわからない問題まであり、教科によって1周目は✖印ばかりになりガッカリします。

問題集を解きながら、「ユーキャンの保育士 速習テキスト」を使用し問題にかかわる部分を確認しながら知識整理をしていきます。

テキストをはじめに一通り見るという勉強法もありますが、筆者は個人的に文字の羅列だけをただひたすら読むという時間が全く好きではないので、初めに問題集を解きます。

問題集を3周程度すすめたあとにテキストを読むとサクサクと流すように読んで頭の整理ができます。

筆者の場合、全く知識のない分野の文字の羅列に目を通しても、苦しくて避けたくなる分スピードも落ちて効率が悪くなります。テキストを読むことに抵抗がない方は先に目を通すのもありかもしれません。

問題集を繰り返しながら、思想家や歴史の流れなどの暗記に時間を使いました。

思想家については、語呂合わせを作りながら頭に入れていきました。

歴史の流れについては、自分なりに問題やテキストを繰り返しながらまとめていきました。

「保育士 完全合格テキスト」の巻頭に基礎知識がまとまっているので役に立つかもしれません。

既存のまとめを見るだけで頭に入るタイプの方は不要でしょうが、筆者は自分でまとめた方が暗記がしやすいので自力で年表を作りました。

自分なりのまとめを作成して一旦満足し、試験勉強にも飽きたためその後数週間ほどテスト勉強から離れて時間が経ちました。

試験2か月前

「この1冊で合格!桜子先生の保育士 完全問題集」に付属している模擬試験と、全国保育士養成協議会の公式サイトに掲載されている直近2回分の過去問を解きました。

試験慣れするためにも時間を計って点数を確認します。

社会福祉、教育原理、社会的養護など、一部苦戦する科目は合格点に達しないものもありました。「この1冊で合格!桜子先生の保育士 完全問題集」に付録されている模擬試験は特に難しく、途中でやめたくなるほど不正解ばかりでした。

やや焦りますが、さらにアクセルを踏む機会になりました。

試験1か月前

試験の1か月前とタイミングが遅めですが、試験慣れと知識の穴埋めのため、問題集の2冊目を購入。

2冊目なのでさくさくと問題が進めるようになっています。

巻頭の「基礎知識のまとめ」の他、問題ごとに重要なポイントがわかりやすくまとめっているページがたくさんあり、知識の整理をするのにとても役に立ちました。

2冊目購入が遅かったうえ、最後の2週間で集中して時間を確保し、短期記憶で知識を詰め込んでいく予定でしたが、想定外の家庭の都合により1週間ほど試験勉強ができなくなってしまい・・・

ラスト1週間は猛ダッシュでラストスパートです。

試験まで残り1週間の時点で2冊分の問題集に付属している模擬試験と直近2回分の過去問が1周か一部解き終わってない状況でした。

試験まで1週間

試験日までに問題集2冊、模擬試験2種類、直近2年分の過去問を3周以上を終えることを目標にしていましたが、想定外のタイムロス(前述)もあり、やり終えられず。

1日中勉強に時間を使える環境ではなかったため、残り1週間は優先順位を決めて取り組みました。

優先順位は以下の通りです。

優先順位

  1. 直近2回分の過去問
  2. 問題集(数年分の過去問をベースに一部改題された問題)
  3. 「ユーキャンの保育士 速習テキスト」の見直し
  4. 模擬試験

 

まずは直近の過去問と問題集を、自信を持って解ける状態になるまで繰り返し見直しました。

その後、知識の抜け漏れがないか確認するため、「ユーキャンの保育士 速習テキスト」を少なくとも1周は見直しました。見直しといっても、じっくり読み込むというよりは、流し読みしながら知識を整理するようなイメージです。

さらに最後の数日は、人物暗記や歴史の流れ、関連法令の制定順といった暗記事項を集中的に詰め込みました。

模擬試験は2冊分活用しましたが、時間不足もあり、見直しまで含めて1〜2周程度しか取り組めませんでした。

試験前日

1日目の試験は以下の通り。

保育の心理学

保育原理

子ども家庭福祉

社会福祉

「保育の心理学」「保育原理」は比較的合格点が取りやすいと考えていたので、「子ども家庭福祉」「社会福祉」を重点的に、「保育士 完全合格テキスト」と直近の過去問、「ユーキャンの保育士 速習テキスト」を見直しました。

「子ども家庭福祉」「社会福祉」「社会的養護」は内容が重なる部分も多いので「社会的養護」の内容も含めて見直します。

試験1日目

まずは時間にかなり余裕をもって試験会場に到着しましょう。筆者は試験開始時間の約1時間前くらいに現地入りしました。

試験会場によると思いますが、試験場の開場時間を確認のうえ、交通機関の遅延や受験票忘れなど、不測の事態に備えて、余裕をもって試験会場に向かうことをおすすめします。

また昼食、飲み物、おやつなどは試験会場に入る前に確保して持参しましょう。

試験直前まで、「保育士 完全合格テキスト」「ユーキャンの保育士 速習テキスト」をパラパラとめくって知識の再確認をしていきます。

この際、「保育士 完全合格テキスト」内の「よく出るポイント」「加点ポイント」などが役に立ちました。

1日目終了後、これまでと同様に問題集・過去問とテキストを振り返ります。

筆者はどうしても結果が気になる衝動に抗えず、各教科終了ごとに自己採点してしまっていましたが、次の試験の見直しの時間を失うのでおすすめしません。

ただ、2日目は1日目より科目も多く疲労もたまっているので、あまり頑張り過ぎず、睡眠時間はしっかり確保しましょう。

睡眠不足で集中力がないと出せるはずの力も発揮できないです!

試験2日目

試験内容は以下の通り。

教育原理

社会的養護

子どもの保健

子どもの食と栄養

保育実習理論

試験前の過ごし方は1日目と同様です。

初回受験の方は2日間かけて、9科目と長丁場で集中力も下がってきますが、最後まであきらめずに力を出し切ってください!

試験時間中

テストのやり方は人それぞれだと思いますが、筆者の方法を紹介します。

試験中は「正解の自信がある問題」=「〇」、「ちょっと自信がなく間違ってるかもしれない問題」=「△」、「全然自自信がない問題」=「✖」の3段階にして問題に印をつけていきます。

一通り解き終わったら、「△」「✖」と見直しして、頭の中の引き出しの隅々まで、入ってない知識までふり絞るつもりで繰り返し見直しします。

緊張しているとあり得ないミスをしてしまうものです。

しばしば、全く割らない問題をとばしてといてしまうと、マーク欄をずらしてしまうことがあります。

一か所のマークを書き直して消しゴムを使うと、うっかり近くの消すつもりのないマークまで消えてしまうこともあります。

「マークシートの問題番号と回答が正しいかどうか」、「問題文と回答があっているか(複数回答、誤った選択肢をえらぶ、など)」手を抜かずにしっかり確認しましょう。

十分に見直ししても時間が余り、自信をもって合格点とれているだろうという科目もありましたし、時間いっぱいまで見直ししても不安な科目もありました。

試験開始後、一定時間経過し、退室可能時間となると退室する方が多数いますが、他人の動きは気にせず、自分の満足いくまで問題と向き合いましょう。

途中退室せず受験したとしても教科ごとに30分の休憩があるので、トイレ休憩と「保育士 完全合格テキスト」「ユーキャンの保育士 速習テキスト」を見直す時間としては焦らない程度の最低限の時間は確保できます。

試験当日は一発合格するつもりで受験する

保育士試験には科目合格制度があり、一度合格した科目は3年間有効となります。

そのため、「今回は何科目か取れればいい」「残りは次回に回そう」と考えることもできます。

もちろん、それも有効な戦略です。

ただ、筆者の場合は「次がある」と考えるとどうしても気持ちが緩んでしまうタイプです。

そのため、受験当日は「今回で終わらせる」「何が何でも合格する」という気持ちで試験に臨みました。

筆者は過去に複数の資格試験を一発でクリアしてきましたが、毎回「二度とこの試験は受けない(再試験という選択肢はない)」という覚悟で受験しています。

もちろん全員に当てはまる方法ではありませんが、短期間での合格を目指す方は、そのくらいの気持ちで挑戦してみても良いかもしれません。

使用したテキスト

必ず受験する年度の対応する最新版を使用してください!

ユーキャンの保育士 速習テキスト(上)・(下)

「安定のユーキャン」という口コミを見て、まずはユーキャンのテキストを購入しました。

他社のテキストを実際に使ったことがないため比較はできませんが、いくつか見比べた限りでは、フルカラーで図表やイラストも多く、比較的読みやすいテキストだったと思います。

一方で、問題集を解きながら辞書代わりにテキストを開くと、「知りたい情報がすぐ見つからない」「欲しい内容が別の科目にも書かれている」と感じることがしばしばありました。

ただ、これはユーキャンのテキストに限った話ではなく、保育士試験そのものの特徴も影響しているのかもしれません。保育士試験は各科目が完全に独立しているわけではなく、社会福祉・子ども家庭福祉・社会的養護のように複数の科目で共通する知識が数多く登場します。

そのため、テキストも知識を単純に科目ごとで整理することが難しく、内容がさまざまな章や科目にまたがる構成になるのかもしれません。その点が分かりづらく感じました。

この1冊で合格!桜子先生の保育士 完全問題集

筆者は1冊目の問題集として購入しました。最低でも3周、苦手な分野については4周以上解き直しています。

問題集は後述するものを含めて2冊取り組みましたが、個人的には後者の問題集の方が全体的にまとまりがよく、学習しやすいと感じました。

またこの問題集の模擬試験が難しく、最終的には1~2周しかできませんでした。

本書には桜子先生のコメントが吹き出し形式で掲載されており、要点をまとめたコーナーも随所に用意されています。そのため初学者でも取り組みやすい構成になっていますが、一方で情報量はやや少なめだと感じました。

とはいえ、問題集は1冊だけでなく複数冊取り組むことに意味があると思っています。知識の抜け漏れを防げるだけでなく、さまざまな出題パターンに触れることができるためです。その点では、本書にも十分お世話になりました。

保育士 完全合格テキスト(保育士試験対策委員会著)

2冊目の問題集として購入しましたが、今回使用した3社の教材の中では、筆者が最も使いやすく、学びやすいと感じた問題集です。

内容はシンプルでクセがなく、初学者でも取り組みやすい構成です。

その一方で、各分野の全体像を把握するために必要な情報量はしっかり確保されており、物足りなさは感じませんでした。

また、問題ごとの解説には関連知識や周辺知識も含めてコンパクトに整理されており、問題を解きながら理解を深めやすい点も良かったです。個人的には、他社の教材と比べてページ構成やデザインが見やすく、学習のしやすさという点では頭ひとつ抜けていると感じました。

頻出キーワードや年表などの重要ポイントも豊富に掲載されており、知識の整理や総復習にも役立ちます。試験当日も開始時間までの最終確認に活用していましたが、短時間で重要事項を見直せるため非常に重宝しました。

また、直近の保育士試験1回分の問題と解説が収録されていた点も良かったです。実際の試験と同じ形式で演習できるうえ、自分で一つひとつ調べ直す手間がなく、効率よく復習できました。

上記3種類の教材の中でどれか1冊をおすすめするとしたら、筆者はこの問題集を選びます。

必ず受験する年度の対応する最新版を使用してください!

まとめ

6割取れれば合格できます。満点を取る必要はないのです。

全科目を隅から隅まで覚えようとするのではなく、

  • 問題集を繰り返す
  • 過去問を解く
  • 関連情報をテキストで確認する

という流れを徹底しました。

保育士試験は範囲が広く、すべてを覚えることは現実的ではありません。しかし、頻出分野を中心に繰り返し学習すれば、独学でも十分一発合格を狙える試験だと思います。

この記事がこれから受験する方の参考になれば幸いです。