近年、親が子育てにおいて悩む大きな問題の一つは、子どもに将来どのような職業を選択させるかということです。(もちろん、最終的に選択するのは子ども自身ではありますが)
医師とエンジニアはその代表的な職業選択肢として挙げられますが、どちらを推薦するべきか、親としては難しい判断を迫られます。
本記事では、医師とエンジニアの収入や将来性、仕事内容といった客観的な比較に加え、親の視点から子育ての価値観の違いによる選択基準の相違についても考察していきます。
当サイトメンバーの現役医師と現役エンジニアの目線からまとめました!
子どもに医師かエンジニアか?親の視点
親として、子どもの将来について悩んだことはありませんか?
特に医師やエンジニアといった職業について、どちらを選ばせるべきか迷うこともあるでしょう。
それぞれの職業には魅力や将来性があり、どちらが良いのかを判断することは容易ではありません。
しかし、親の視点で考えると、子どもが医師になることもエンジニアになることも、それぞれにメリットやデメリットが存在します。
以下では、親が考える子どもの将来について、医師とエンジニアの視点から見ていきましょう。
子どもの適性と興味関心に注目する
子どもには個々の適性や興味関心があります。
親は子どもの特性や才能をよく観察し、それに合った職業を選ぶことが大切です。
職業選択の将来性を考慮する
医師とエンジニアの将来性はどちらも高いと言えますが、医師の需要は一定であり、安定した収入が期待できます。
一方、エンジニアは技術の進歩によって需要が変動する可能性があります。
教育環境や費用を考える
医師になるためには長期間の学習と研修が必要です。
そのため、教育環境や費用についても考慮する必要があります。
親は子どもの進学先や学費などを検討する必要があります。
子どもの幸せを考える
最も重要なのは、子ども自身が幸せになることです。
親は子どもの意見や希望を尊重し、自分自身の夢を追うことを応援することが大切です。
医師やエンジニアに限らず、子どもが自分自身の適性や興味に合った職業を選ぶことが、将来の幸せにつながるといいですね。
医師とエンジニアの仕事内容
医師とエンジニアは、それぞれ異なる仕事内容を持っています。
両職業は、それぞれ異なる専門性と責任を持っていますが、どちらも社会にとって重要な存在です。
医師は人々の健康を守り、エンジニアは技術の力で社会やビジネスの発展を支えます。
医師の仕事内容
医師は、患者の健康を守るために診断や治療を行う専門職です。
患者の診療はもちろんのこと、所属機関によっては研究・教育などの学術的な研究活動・教育活動や人材育成に貢献します。
多くの場合は臨床に関わりますが、医師資格を持ちながら主に研究活動のみを行うケースなど、診療に関わらない進路もあります。
診療に関わる場合、所属機関や専門とする科によって多少ことなりますが、仕事は繁忙で、患者の命を預かる重要な役割を果たしています。
そのため、専門知識や技術の習得には長時間の勉強や実習が必要です。大学6年間に加え、初期研修+後期研修とその後も日々知識やスキルのアップデートが必要になります。
エンジニアの仕事内容
エンジニアは、プログラムやシステムの開発や保守など、IT技術を活用して問題を解決する仕事を行います。
▼エンジニアの種類についてはコチラ
エンジニアの仕事は、技術的な知識やスキルの習得が求められます。
プログラミング言語や開発ツールの理解や使い方に加えて、問題解決能力やコミュニケーション能力も重要です。またエンジニアの場合も同様に、日々知識やスキルのアップデートが必要です。
収入と将来性の比較
医師とエンジニアの収入と将来性を比較すると、興味深い結果が得られます。
エンジニアの方が医師よりも早く高収入を得ることができる傾向があります。
これは一般的な直感とは異なるかもしれませんが、この分析は給料だけを考慮した場合の視点を示すために重要です。
学費とローン
医学部や研修医の教育には多額の費用がかかり、学生ローンが発生します。
エンジニアは早い段階から収入を得ることができるため、ローンを返済したり貯蓄を増やすことができます。
成長と財産
エンジニアは技術を磨きながら成長していくことで、将来的な収入や財産を増やすことができます。
一方、医師は専門医になるまで長いトレーニングが必要であり、競争も激しいですが、高収入を得ることができます。
需要と競争
医師の分野では専門医や特定の分野での需要が高まり、高収入を得ることができますが、そのためには多くのトレーニング期間と競争が必要です。
エンジニアは自分の能力と経験に応じて成長し、技術の進歩に合わせて需要が高まる可能性があります。
医師にしてもエンジニアにしても、選択する分野や所属先によって収入は多少変わります。
ただし、給料だけを基準に仕事を選ぶことはおすすめできません。
個々の適性や関心、将来のビジョンに合わせて選択することが重要です。
ワーク・ライフ・バランスを考える
エンジニアと医師という2つの職業をワーク・ライフ・バランスで比較する際には、さまざまな要素を考慮する必要があります。
両者の仕事内容や収入、将来性などを総合的に判断し、自分の家族や子どものニーズに合った選択をすることが重要です。
職場の柔軟性
家庭や子育てとの両立を考える場合、職場の柔軟性が重要な要素となります。
エンジニアは一般的にフレキシブルな働き方が可能であり、時間や場所に制約されずに仕事を進めることができます。
一方、医師は勤務体制が厳しく、定期的なシフト勤務や残業があります。
この点を考慮して、どれだけ家族や子育てに時間を割けるかを重視するか、またはどれだけ安定した収入が必要なのかを検討する必要があります。
現役医師の視点から言うと、この点は非常に重要です。
医師は多くの臨床医の場合、40~50代まで病棟業務や当直業務が多忙であり、予定通りに帰宅できないのが当たり前の世界です。患者の病態は待ってくれませんので、緊急な対応が必要になることも多々あります。
また、土日祝日の勤務も当然必要になります。
一概には言えませんが、エンジニアは、医師と比べて緊急対応や週末・祝日の業務が比較的少ないため、大切な家族との貴重な時間を確保しやすいと考えられます。
収入と将来性の比較
医師とエンジニアという2つの職業は、収入と将来性の面で異なる特徴を持っています。
医師は高収入であり、将来的なキャリアアップの可能性もありますが、その一方で長時間労働やストレスが伴うこともあります。
医師の資格ひとつで、多彩な働き方や需要に応えられるため、収入を維持しながらライフプランの自由度も高いかもしれません。
一方、エンジニアは比較的安定した収入があり、働き方も柔軟ですが、医師と比べると収入の面では劣ることもあります。
この点を考慮して、将来のキャリアや生活スタイルに合わせた選択をすることが重要です。
子どもの教育環境
医師やエンジニアとして働く親が子どもの教育環境についても考慮する必要があります。
医師の場合、勤務体制の都合上、長時間の勉強と研修が必要となるため、子どもの教育に時間を割くことが難しい場合があります。
一方、エンジニアは比較的自由な働き方ができるため、子どもの学校行事や習い事に積極的に参加することができます。
子どもの教育環境に重きを置きたい場合は、エンジニアの方が適しているかもしれません。
家族の支えと協力
どちらの職業を選んだとしても、家族の支えと協力は非常に重要です。
どちらの職業でも、仕事と家庭を両立させることは容易ではありません。
パートナーや親族のサポートや協力があれば、仕事と家庭のバランスを取りやすくなります。
また、子どもの教育や育児においても、パートナーとの連携が大切です。
仕事の負担やストレスを共有し合い、協力しながら子育てを進めることが理想的です。
医師とエンジニアという2つの職業を比較する際には、仕事内容や収入だけでなく、家庭や子育てとのバランスや家族のサポートの重要性を考慮することが大切です。
まとめ
医師とエンジニアという2つの職業は、それぞれ特徴があり、子育てとの両立においても違いが見られます。
収入や将来性、仕事内容やワークライフバランス、子どもの教育環境など、様々な要素を踏まえて総合的に判断することが重要です。
ただし、最も大切なのは、子どもの個性や適性を尊重し、親子で協力しながら、子どもが幸せに育ち、自分らしい人生を歩めるよう支援することです。
お子様の進路選択の一助となれば幸いです。