2020年に小学校でプログラミング教育が必修化され、子どもの世界でも注目の分野です。
- プログラミングってそもそも何?
- なんで子どもがプログラミングを勉強するの?
- プログラミングの勉強は必要なの?
- どうやって勉強したらいいの?
- プログラミング教室は行った方がいい?
そんな疑問に答えていきたいと思います。
プログラミングについて本気で語り始めると長くなるので…簡単にまとめます。
今後の学習時の参考にしていただければ幸いです。
プログラミングについて
プログラミングとは?
コンピューターに仕事をしてもらうために命令すること
例えばこのサイトのプログラムは下のような文字列のプログラミングでできています。
こういった命令をコンピューターに行い、実行してもらうことをプログラミングといいます。
なぜプログラミングを勉強するのか?
今後ますます、あらゆる職種で求められるスキルの一つとなりうるでしょう
端的にいうと、ますますデジタル化していく社会で、子どもたちがコンピュータを使い、論理的に考える力を育てる教育が必要だ、と文科省で議論された結果、小学校で必修化されるに至りました。
実際、この先さらに科学技術が進んでいく社会で、今後あらゆる職種で必要となりうるスキルの一つになるでしょう。
ちなみに最近では、2022年に東京大学がメタバース工学部を新設しました。日本で不足しているデジタル技術やデータ活用ができる人材を育成するために、中高生や社会人に向けたプログラムや情報を発信していくのだそうです。
筆者の勉強方法について
ここで参考までに、筆者の子どもの頃の勉強方法をお話します。
- 複数の書籍で学習しました
- 必要は発明の母
きっかけは自宅にパソコンが置いてあったことでした。なんかパソコンって楽しそうという軽い気持ちで、中学時代にネットを参考に「C言語」の勉強を始めました。(家族はプログラミングとは無関係の職種です。)
高校時代には同級生がサイト運営をしているのに触発され、「HTML」を勉強してみたり。
その頃は『独習C』などを使って勉強しました。ロングセラーで今は新版です。
初心者向けですが結構分厚くて辞書のような本です。
プログラミングを初めてまずよくやることは、「Hello World!」と表示してみること。
最初はお遊びですが、作りたいものを調べながらいじりながら作ってみると、必要は発明の母、自然と勉強になり、いろいろ作ってみたくなっていくのでした。
中高生であれば、まずは簡単なところから触れてみて、その後は自分の作りたいものを試行錯誤しながら作ってみるのが一番スキルを習得できるのではないかな、というのが個人的な思いです。
とはいえ、小学生が辞書のような本を読みながら学ぶというのは難しい話・・・。
プログラミング言語とは?
- プログラミング言語は数十種類以上とたくさんある
- 子どもの教育で使うのは「ビジュアルプログラミング言語」
- 「ビジュアルプログラミング言語」にもいくつか種類がある
実際にWebアプリやAIなどに使われるプログラミング言語は、「JavaScript」「HTML」「CSS」「C言語」「SQL」「Python」などなど…、数十種類存在します。
当然、未就学や小学生の子どもがはじめからそんなプログラミング言語は使えません。
そこで子どものプログラミング教育では「ビジュアルプログラミング言語」という言語が使われます。
子ども向けのプログラミング教育
- 学習方法は、無料ツールやプログラミング教室(オンライン含む)などがある
- 無料ツールでも十分にプログラミングを体験・学習はできる
- 学習を進めるには、書籍などの教材は必要
- ビジュアルプログラミング言語のみでは将来的に必要とされるスキルとしては不十分
「ビジュアルプログラミング言語」にはいくつか種類があります。
文字列ではなくブロックなどの画や物を動かすことでプログラミングできる言語です。
無料の教育ツール
大人でもプログラミングに初めて触れるという方はいると思います。
最初は大人も一緒に、無料ツールで十分にプログラミングに体験・学習できるのではないでしょうか。
少なくとも学校の授業は予習を要する程難しい内容ではないので、学校の準備としては十分でしょう。
ただし自宅・独学で本格的に学習を進めていくには、書籍などの教材は必要になると思います。書籍については後述します。
Code.org | 世界中で使われているアメリカのプログラミング教育ツール。 公式ページは開くと英語ですが、大半は日本語変換に対応しているので、日本語で使用できます。 |
Scratch (スクラッチ) | マサチューセッツ工科大学のMITメディアラボが開発したツール。 |
VISCUIT (ビスケット) | NTTの研究で開発されたビジュアルプログラミング言語。 |
Blockly | Googleが提供するプログラミングアプリ。 |
プログラミング教室
無料ツールと比べて費用がかかるのが大きな悩みどころ…。
筆者は結果的には職業にしてしまうほど好みの分野だったわけですが、子どもの向き不向きや好みの違いはあるでしょうから、まずは無料体験などで触れてみることから始めるのがいいでしょうか。
オンラインタイプやスクールタイプがありますが、いずれも無料体験が用意されていることが多いです。まずはいろいろ体験して触れてみることをおすすめします。
知らないことには始まらないでしょうから、体験してみて本人に興味があれば学習方法を検討してみるのもいいと思います。
ビジュアルプログラミング言語だけでは不十分
このページで一番伝えたいところです。
無料ツールや教室タイプなど学習方法は様々ありますが、いずれにしてもScratchなどのビジュアルプログラミング言語のみの学習では、実際に社会で使うために必要なプログラミングの能力は得られないということも大事なところです。
前述した「JavaScript」「HTML」など実際に使われる言語を習得しなければ将来的に役に立たつことは少ないので、ビジュアルプログラミング言語のみの学習では今後必要とされるスキルとしては不十分になると感じています。
費用をかけて教室などを利用する場合に、どういったスキルが身につくようになるのか、どこを目指すのか、といった注意は要するでしょう。
書籍の学習教材
- 書籍の学習教材も種類は豊富で内容も充実
- 初心者の大人も一緒に動かしいじってみるのがおすすめ
- 繰り返すが、ビジュアルプログラミング言語のみではスキルとしては不十分
- ビジュアルプログラミング言語に飽きたお子さんには「C言語」や「python」がおすすめ
- やはり必要は発明の母
立地やご家庭の都合などでスクール学習が難しくとも、最近は書籍の学習教材も充実しているのでいくらでも学習方法の選択肢はあると思います。
初めてのお子さんには
ビジュアルプログラミング言語を使うレベルの未就学・小学生のお子さんであれば、保護者が一緒にパソコンをいじって楽しめるとなお良いと思います。書店などで実際にいろいろ手に取ってみて、保護者やお子さんの好みやレベルに合う書籍を探してみるのがいいと思います。
なかには入門的な書籍もあり、保護者がプログラミング初心者でも一緒に学習を楽しめるのではないでしょうか。
ビジュアルプログラミング言語に飽きたお子さんには
ビジュアルプログラミング言語はもう飽きた!というお子さんには「Python」や「JavaScript」などに進むことになるでしょう。
そもそも、文字列を自分で打ち込んで創りたいものを形にしていくというのがプログラミングの醍醐味なのです。
実際に使われる「python」などの言語を学んで初めて、学校教育で必修化となった当初の目的であるデジタル化社会のなかで生きていくうえで役に立つこととなります。
個人的にはプログラミングの一番基本となる「C言語」を学んでから「python」「JavaScript」などその他の言語を学ぶのが理想と思っていますが、恐らくメジャーな言語の中では難しい部類になります。
そこでおすすめする言語のひとつが「python」です。YoutubeなどのあらゆるWebアプリやAIなどで使われ、シンプルかつとっても便利な言語です。
(もちろん「C言語」に行ける方はぜひ「C言語」を学習してください。)
学習書籍は、中高生には前で紹介したような分厚い教科書も個人的にはおすすめですが。
もう少し簡単なもので、おすすめはこちら↓
見た目通り超初心者向けで、会話形式でとってもわかりやすいです。同シリーズは3年生まであります。
ここまで来てしまえば、必要は発明の母、その先は恐らく本人の欲するままに自然と学習は進むでしょう。「C言語」や「JavaScript」など、その他の言語にも興味がわいてくるのではないでしょうか。
まとめ
子どものプログラミング学習についてまとめてみました。
- ビジュアルプログラミング言語の無料ツールなどでプログラミングという世界に触れてみる
- オンラインや教室タイプのプログラミングスクールの無料体験を活用し、継続受講は要検討
- 書籍でも勉強は十分に可能
- 将来的に役に立てるにはビジュアルプログラミング言語のみでは不十分
- ビジュアルプログラミング言語に飽きたら「python」や「C言語」がおすすめ
今後の学習時の参考にしていただければ幸いです。
それぞれのお子さんに合う方法で、楽しく学んでいただけたらと思います。