東大卒で教鞭をとっております。
公文式の元生徒です。
子供の教育に関しては、保護者の間で常に熱い議論が交わされています。
そのなかでも、一時的なブームではなく長年にわたり支持され続けている教育法がいくつか存在します。
その一つが「公文式」です。
算数や国語の基礎力を養うことを目的とした公文式は、子供の集中力や学習習慣の育成にも一役買っているとされています。
本日は、公文式の効果や特徴について、データや具体例を交えながら詳しく解説していきます。
公文式の基本理念
公文式は、子供一人ひとりのペースに合わせて、無理なく基礎学力を身につけさせることを理念としています。
学習方式としては、生徒全員が同じ内容を一斉学習するのではなく、個別の学習教材を使い、それぞれの進度に応じた学習を行うのが特徴です。
自主的な学習
公文式では、教師が生徒一人ひとりに対し直接指導するのではなく、生徒自身が教材に沿って自主的に学習を進めていきます。
自分のペースで着実に基礎を固められるため、苦手分野への対策や先取り学習が行いやすくなります。
また、問題演習のみならず、解説文や図解を読み込む必要があるため、読解力の育成にも一役買っています。
自然と読書習慣が身につき、思考力や表現力の向上も期待できます。
段階を踏んだカリキュラム
公文式の教材は発達段階に合わせて体系的に構築されており、無理のないステップを踏んで学習を進めていくことができます。
たとえば算数では、以下のような順序で学習が進められます。
- 具体物を数える
- 数と数詞を一致させる
- 数の概念を理解する
- 四則演算の仕組みを学ぶ
- 応用問題に取り組む
このように、子供の発達に合わせて無理なく学習を進められるため、ストレスを感じることなく基礎力を身につけられます。
プリントを中心とした学習
公文式の学習は、主にプリント教材を使って進められます。
プリントには、そのテーマに関する解説文や例題、演習問題が掲載されているため、自力で着実に学習を重ねていくことができます。
また、用意されたプリントは質・量ともに十分であり、各教科各レベルごとに200枚ほどの問題演習ができます。
反復練習を徹底することで、確実な定着を図ることが可能です。
公文式の具体的な効果
公文式の具体的な効果として、以下のようなものが挙げられます。
基礎学力の向上
公文式の最も大きな効果は、基礎学力の着実な向上でしょう。
無理のないステップを踏んで学習を進めていくことで、ゆとりを持って基礎を身につけられます。
また、算数では計算力、国語では読解力などが確実に定着します。
先取り学習も可能なため、公文式を続けていれば、入学時から高い学力を発揮できるようになります。
学校の授業が理解しやすくなり、学業面での自信にもつながります。
集中力の育成
公文式の学習スタイルは、一人ひとりが黙々と課題に取り組む形式をとっています。
教師の指示を待つことなく、自分のペースで学習を進められるため、自然と集中力が養われていきます。
また、学習時間がタイムテーブル化されているため、時間を意識しながら学習に取り組めます。
一定時間を区切って問題に没頭することで、集中力が一層高まります。
学習習慣の形成
公文式では、毎日一定量の課題が与えられます。
宿題をこなすことが習慣化されるため、自然と学習習慣が身につきます。
また、基本的に自己学習を前提とするため、自立心も養われる効果があります。
この学習習慣は、公文式のみならず、学校の勉強や受験勉強でも大きな力となります。
規則正しい生活リズムを身につけられるのも大きなメリットです。
公文式の長所と短所
公文式の長所
- 基礎学力の確実な定着
- 段階的な学習による無理のないステップ
- 集中力と学習習慣の育成
- 先取り学習が可能
- 自学自習による自立心の向上
公文式の短所
- 総合的な思考力の育成が不足しがち
- 教師との対話による学びが乏しい
- 反復練習に適さない子供には合わない可能性
- 高額な費用がかかる
公文式には長所と短所の両面があり、子供一人ひとりに合った学習スタイルを見つけることが大切です。
公文式以外の教材も活用しながら、総合的な学力向上を目指すことをおすすめします。
公文式出身者の実績
公文式で学んだ子供たちが、のちに優れた能力を発揮している例は数多くあります。
特に目覚ましい実績を挙げているのが、東大生や公務員、企業の幹部社員といった分野です。
東大生の事例
東京大学の現役生の3人に1人が公文式の経験者であるという調査結果があります。
公文式で培った学習習慣や基礎学力が、受験勉強を確実に支えたことがうかがえます。
東大生からは「公文式のおかげで計算力や読解力が身についた」「学習のやり方が分かった」といった声が聞かれます。
公文式で鍛えた力が、中学・高校時代の学習を着実に支援したことがわかります。
公務員の事例
上級公務員や裁判官には公文式出身者が多数在籍しています。
思考力や表現力、そして確かな基礎学力が評価されている証しといえるでしょう。
企業幹部の事例
日本を代表する大手企業の役員クラスにも、公文式で学んだ人材が少なくありません。
基礎学力に加え、公文式で培った自学自習の姿勢や忍耐力が買われているようです。
ある大手企業の役員は「公文式は受験だけでなく、社会人としての基礎力を養うのにも役立った」と述べています。
このように、公文式の効果は一生を通して発揮されるのです。
公文式の教材
ドリル教材から知育玩具まで、年齢に応じていろいろあります!
まとめ
本記事では、公文式の基本理念や具体的な効果、そして公文式出身者の活躍ぶりについて詳しく解説してきました。
公文式の教育方針は、子供一人ひとりのペースに合わせて無理なく基礎学力を身につけさせることにあり、自主的な学習を通して着実な力をつけていくことができます。
一方で、公文式には総合的な思考力の育成が不足しがちであるといった短所もあります。
それを補うために、公文式以外の教材を組み合わせながら学習を進めることが推奨されています。
子供一人ひとりに合った最適な学習環境を整えることが何より重要なのです。